レシオPです。
超久しぶりのブログを書いてみようかな...と思ったら2年半も書いてなかった。
また長く書かない可能性もあるので長文で書き残してみます。
最近はすっかり作曲活動が出来ていないんですけども楽器は相変わらず触っています。特にエレキギターに関しては機材面が色々と変わるので、飽きもせず死ぬまで楽しんでいるんだろうなーと思う今日この頃です。
なんとなく書こうと思ったのはエフェクター関係とギター改造の話。ボカロPの機材...というよりはギタリストの機材って感じですね。そんな機材話を3つくらいの記事に分けて記していこうと思いました。自己満足あしからずで。
この記事の関連リンク 1エフェクター(デスク周辺編)
2エフェクター(小型ボード編)
3ギター改造(ジャズマスター編)
今回はエフェクター(デスク周辺編)です。
バンド、スタジオ練習の経験があるギタリストは必ずお目にかかるであろうエフェクターボード。これを見るだけで機材のラインナップや配線の仕方、そういう部分から人柄すらも伺えてしまうという機材沼のひとつです。簡単に説明するとエレキギターの音色を多彩に操るための機材ですね。
こういうやつ。
僕自身もこの手のボードを組み上げてはバラしてを繰り返し、一体いつになったら完成するんだ!?...というサグラダ・ファミリアみたいな事をずーっとやってました。ですが、ここ近年音楽活動から離れてみて、なんとなくゴールに辿り着いた気がしたので記事にしてみているわけですな。
憧れから大型のエフェクターボードを何度か組みましたが、最初はスイッチャーを使用したMIDI一括制御など使って便利に感じたものの、自宅で使うと邪魔だし動かしにくいし良い事がありませんでした(少し考えたらわかりそうだが)自宅ではライブと違い、何かに焦って切り替える必要もないですしね。そんなわけですっかり省スペース派になりました。
メインで使用している機材なので一部になるけど触れていきたいと思います!
ライブなどではエフェクターボードを足元に置いて、ペダルを踏むことで音色を変更します。自宅でのギター録音時も足で踏んで演奏中と同じように操作すればいいんですけど、デスクの下にボードを設置すると各エフェクターの操作がとてもやり難いのだ。デスク下に潜り込んで何度も屈まなくちゃいけないしね。とても面倒くさいの。
そこで、デスクの横(下)に収納できるサイドワゴンを用意して、3階建てのエフェクターボードならぬ...タワー(?)にしてみた。見た目に違和感があるけど非常に使い勝手が良くなったので個人的には気に入っている。
ちなみにこの製品はAmazonで買ったんですけど、調べてみるとエア・リゾームという通販サイトの商品でした。幅とか高さとか完璧だったし、僕の使っているLOWYAのデスクと色合いも割と良い感じだった。ワゴン自体の高さが「約53cm」という事と、一番上の内寸が「約幅41.5×奥行き27×高さ3.3cm」ってのが決め手でしたね。
【1段目】
サイドワゴンのテッペンは当然一番ツマミをイジるエフェクターが集合しています。プリアンプやコンプ、歪み系と言ったところ。椅子に座った状態でギターを抱え、尚且つストレスなくツマミをクリクリ出来る環境を目指しました。すべてはこの1段目に集約されております!
【2段目】
直接触れることが少ないエフェクターかな。画像の左からルーパー、EVENTIDE H90、ノイズリダクションを置いてます。各製品の紹介を最後の方に書いてますが、H90はPCもしくはiPadで操作、ルーパーは別に接続されたフットスイッチで操作しています。ノイズリダクションはほぼオンオフしかしないですね。つまり2段目のエフェクターはほぼ直接触らないです。
【3段目】
ここは普段ワウとワーミーが設置されてます。画像に写ってませんがPEDALTRAIN PT-M16というボードに乗せていて、使う時にボードごと引き出せるようになっています。
ずーっと使うペダルじゃないので、基本的にルーティングから外している事も多いですね。使わないのに無駄に通しておくのもアレですし。
改めてこのシステムを簡単に説明すると、DIを経由してオーディオインターフェースのアナログ1chにギターのドライ音が録音される。そしてDIをスルーした信号は各エフェクターを経由してアンプ→OXへ。OXでシミュレートされた信号はS/PDIFデジタル出力しているので、オーディオインターフェース側のS/PDIF入力から入り、ひとつはOXオンマイク、もうひとつがOXオフマイクとして録音されている。
(1) KORG PB-05 Pitchblack Pro(チューナー)
(2) 29 Pedals "EUNA"(インプットバッファ)
(3) RUPERT NEVE DESIGNS RNDI-S(ダイレクトボックス)
(4) UNIVERSAL AUDIO Apollo Twin X(オーディオインターフェース)
(5) ISP TECHNOLOGIES DECIMATOR II G STRING(ノイズリダクション)
(6) Hughes&Kettner GrandMeister Deluxe 40(ギターアンプヘッド)
(7) EVENTIDE H90(マルチエフェクター)
(8) BOSS RC-5(ルーパー)
(9) XOTIC XW-1(ワウペダル)
(10) DIGITECH WHAMMY5(ワーミーペダル)
(11) UNIVERSAL AUDIO UAFX 1176 Studio Compressor(コンプレッサー)
(12) VEMURAM Jan Ray(オーバードライブ)
(13) BOSS BD-2 WEED mod Double SW(オーバードライブ)
(14) JHS Pedals COLOUR BOX V2(プリアンプ)
(15) 29 Pedals "OAMP"(アウトプットバッファ)
(16) UNIVERSAL AUDIO OX(ロードボックス)
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ラックタイプのチューナー。新型も出てるけど僕のは古いタイプ。
裏面にインプット2があったりケーブルチェックが出来たりと便利です。
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一時期ジョン・メイヤーがボードに組み込んでて気になってたエフェクター。バッファなので最前段に配置するのがデフォになります。サウンドフィルターとして「Harmonics、Bright、Low」と3つのスイッチが装備されているんですけどこれが非常に良いのだ。足りない部分を補うと同時に、元音のキャラ作りとしても意識して使ってます。なのでプリですよね。みんな大好きEP BOOSTERを踏むと音が良くなった気がしませんかね?あの感覚でEQがついた感じです。お気に入り。
同メーカーでアウトプットバッファなるOAMPも使用しています。
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昔からギターのライン録音にはDIを使えと知り合いギタリストに叩き込まれていたのですが、僕の場合はドライ音とエフェクト音を分岐したいのもあって使用しています。そういう意味ではメーカーとか問わないけど、NEVEというパワーワードだけでコレにしちゃいました。ベースにもかなり良いと思います。
敢えてステレオ仕様のものを使ってるんですけど、1ch、2chはそれぞれオーディオインターフェースの1ch、2chに接続されています。1ch側はギターのドライ音の録音用ですが、2chはベースやアコギを録音するためですね。NEVEで味付けして録音したいもので。
余談ですが、数年前までDIはAVALON U5を使ってて5万くらいで売っちゃったんですけど、2024年時点のAVALON U5の金額やばかった...。3倍くらいになってたよ...。
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オーディオインターフェースは色々と選択の余地がありましたが、UADプラグインの魅力や利便性など考えてApollo Twin Xにしました。DSPが足りなくなる不安はなるべく避けたいのでクアッドを選んでます。音質は悪くないし、コンソールも使いやすいから気に入ってる。
あ、それとApolloを選んだ理由の一つで「Unison Preamps機能」がありました。Neve1073やAPIといったプラグインをインサートすると、オーディオインターフェースのマイクプリ自体も変化させちゃうというもの。素晴らしい機能じゃないか。UAはこういう画期的なことをしてくれるから好きです。
本体も割と小さいので置き場所を選ばないかも。でも次買うならラックタイプにしたいかな。
UAD | Audio Plugins
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ギターの入力信号に乗ったノイズを除去してくれるモノですが、他と違うのはアンプのセンドリターンにも接続できて、アンプのプリアンプ後のノイズも感知して除去するという優れモノです。アンプ自体にもノイズゲートが装備されてますが、手元で操作出来るペダルタイプの方が使い勝手が良いです。指紋が目立つ筐体なのが困るけど素晴らしいペダル。
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ライブ活動をやっていた頃に「TRIAMP MKII」を所有していたけど、アレもコレもとりあえず光るのでキレイです(笑)元々装着されていた真空管をエレハモ製にすべて交換して使ってます。
アンプのセッティングはクリーンチャンネルで全てのツマミを12時。ペダルのプリアンプで音作りをするのでそれで問題なかったりします。真空管アンプであることと、パワーアンプ部分を使いたかっただけかも知れないですね。
その理由は後ほど触れますが、Universal Audio OXを導入してからはアンプがなんでも音作りがし易くなりました。そんなわけでこのアンプはもうしばらく使うと思う。
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とても買うのを迷ったマルチでしたが、モジュレーションやディレイなどメインに考えて改めて最強だなーと思った機材。本体で操作がしにくい機材なんだけど、PCはUSB接続、iPadはBluetooth接続することで本体を触らなくても操作が可能になります。これはありがたい機能。
配線ではアンプのセンドリターンに繋がってるため、途中にISP DECIMATOR(ノイズリダクション)があるから注意。接続の順番を勘違いするとノイズの除去と一緒に残響音なども除去してしまうからね。
内臓エフェクトではオクターブ、ピッチシフター、揺れもの、フィルター系など色々あって本当に何でも出来るエフェクターです。
余談ですが、前機種となる「H9」は8万円前後という金額にも関わらず、多くのミュージシャンが使ってました。それも発売から10年近く使い続ける人が多数です。更には「H9」の仕様上、エフェクトを1種類しか呼び出せないため、2種類の音色を使いたい人やステレオで使用したい人は「H9」が2台必要なのだ(H90は2種類の組み合わせが可能)
そう言った製品への信頼と新機能などを踏まえて考えると、12万~15万円(2024年現在)の「H90」は悪い買い物ではないと思う。いや、なんだったら安いのだ。これから10年使えると考えれば1日当たり35円くらいだもん。そう言い聞かせて僕は買いました笑
H90 Control Remote App for H90
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ルーパーはギターフレーズの確認や練習用です。ワゴンラックの2段目に固定しているので足で踏めないんですけど、別売りのフットペダル(BOSS FS-6)を使う事で録音と再生など操作が格段に良くなります。それとUSBでPCと接続することで専用アプリから内部のデータを出し入れできる。練習したい音源のオケとかバッキングだけ登録しとけばすぐに流してギターが弾けるのは便利。
それと細かい話だけど、ルーパーをアンプのセンドリターンに入れてて、順序で言うと空間系マルチであるH90の後段に設置しています。クランチで録音した後にループ再生して、ディレイなどがループ音源に掛からないようにするためですね。配線する時に地味に間違っちゃうところなのでメモ。
RC-5 アップデーター&ドライバー
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僕の環境ではレコーディングでしか使わないので普段は外しといてもいいんですけど、ふと思い立った時にワウって踏みたくなるんですよね~。
少しだけ小ぶりな筐体ですが踏み心地や音質で小ささを感じさせないから素晴らしい。大きさ重要なんですよ。エフェクターボード内を圧迫しない時点で◎ですよね。切り替え時のスイッチ感や側面に装備されてるEQなど見ても多機能でとてもハイクォリティなワウペダル。他のワウペダルに興味がなければ抑えといて間違いないワウです。
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ギターでトリッキーなアプローチをする時に必要なペダルです。ソロを弾くだけでなくバッキングでも癖のあることが出来たりします。これもワウペダルと同様に普段は外しといても良いんだけど、ワウとセットでいつも繋いじゃうやつ。
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使用頻度はあまり高くないんですが、ペダルで1176コンプが使えるということで導入したエフェクターです。カッティングとかブーストしたい時に使ったりします。ちなみに同じメーカーのUniversal Audio OXの内部エフェクトにも1176は入ってるし、UADプラグインでも使えたりするので「どの位置でコンプを掛けたいか」で選ぶようにしています。
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歪みペダルは2個置いてますが完全レギュラーになってるJan Rayですね。かなり似ているというPAUL COCHRANE Timmy Overdriveと比べてみたけど、個人的には別物でJan Rayの方が使いやすいですね。普段はゲイン低めで甘いブーストが得られるようなセッティングで使ってます。ガッツリ歪ませてもアリ。他のエフェクターとの混ざりも良いし、使ってみると人気がある理由が分かります。
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キャラクターの違う歪みペダルを置きたい時は必ずブルースドライバーにしています。この製品はWEEDというモディファイなんですけど、内部パーツをオーディオ用の物に交換されています。音像が良くなってるみたいですな。そしてダブルスイッチが追加され、プレゼンスとボトムがブースト出来るようになってます。これをオンにするとガッツが出てよりギターを弾くのが楽しくなる不思議なスイッチです。
本当に何年経っても最強のエフェクターや。
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このペダルを導入したことで今まで試してきたペダルが必要なくなったりしました。それくらい素晴らしいなーと思う点が多くて手放せなくなっちゃった。そんなこのペダルはプリアンプになるんですけどコンセプトが素晴らしいんです。
1970年頃ってミキシングコンソールにギターを直接ぶっ刺して録音してた時があるんですって。ミキシングコンソールってミキサー卓みたいなやつね。それにギターをダイレクト・インして録音するスタイル。それをコンパクトエフェクターで実現させようとしたわけですな。要はミキサーの1トラック部分をぶっこ抜いてペダルにしました...みたいな感覚です。
僕の場合は最終的に真空管アンプも使用しての感覚になっちゃうけど、アンプを使わずこのColour Boxだけを通しただけで真空管では出せない音になります。多分当時はコンソールに直接インプットして歪ませてたっぽいですよね。ゲインが足せるツマミがあるんですけど、これが絶妙なドライブを足していけるのだ。
EQも装備されてるんだけど、一般的なEQとは別に周波数の範囲を設定できるツマミもついてる。あとはハイパススイッチとかも便利。ローがすっきりして録音で使いやすい音になる。ペダルとしては高価な物になっちゃうけど、2台目を持っておきたくなるほど気に入ってます。
ペダルのコンセプト的にはオーディオインターフェースの直前が望ましいのかも知れませんが、色々触っててこの位置で落ち着きました。どう使っても優秀なペダルですコレ。
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上記で触れたEUNAのアウトプット版バッファです。
多くのエフェクターを経由すればするほどギターの信号は音質劣化してしまいます。ハイ落ちしたりね。それを防ぐための目的でインプットにバッファをかますわけですが、この製品は更に最後段であるアウトプットでも補正出来るよう作られたものです。
レベルやプレゼンスなど機能も備わってるので、最終的なサウンドメイクも出来ますね。僕の場合は手前にプリアンプなどあるので気持ち程度ブーストして整えるだけに使ってます。
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ギターを弾き始めて長いこと「ライン録音を良くしたい」という思いを抱きながらやってきたんですけど、OXに出会ってひとまずライン録音の旅は腰を下ろす事になりました。ようやく簡単なセッティングで満足のいくライン録音が出来る機材登場です。ユニバーサルオーディオありがとう。UAマジで感謝です。
まずロードボックスなので150Wまでの真空管アンプならフルテンで鳴らせる事がすごい。フェンダーのチャンプみたいなアンプとかボリュームしかなかったりしますもんね。めいいっぱいボリュームを上げてこその歪みってのもあるんで、それを実現させつつライン録音も可能になるのヤバいですね。
さらに機能面ではエミュレートされたマイク、スピーカーキャビネット、ルームで音作りが可能。これがマジで素晴らしい。永遠にギターが弾けます。そこに足されるは内臓エフェクト。UA製品なので1176コンプはあるし、EQ、リバーブ、ディレイもオンオフ可能です。
その他の機能としては、独自のWi-Fi経由でPCのアプリからアクセスして操作したりiPadからも操作が可能です。快適すぎる環境と性能で音楽QOLが爆上がりしたアイテムですね。一家に一台OXありだと思います!
OX | Amp Top Box専用アプリダウンロード
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2エフェクター(小型ボード編)
3ギター改造(ジャズマスター編)